Blog

スタッフブログ

こんにちは。浜松市の工務店、ほっと住まいるの栗田です。

家を建てようと考えたときに、ハウスメーカーにお願いするか、工務店に頼むか大きく判断が分かれるところだと思います。
同じ『家』というものを建てているにもかかわらず、両者の間には大きな違いがあります。

たとえば企業規模、施工棟数、あるいはブランド力や知名度・・・そういったものに関して地場の工務店が全国展開しているハウスメーカーさんの足元にも及ばないことは疑いようのない事実です。
しかしながら、工務店の家づくりにはハウスメーカーさんにも決して負けていないものがあります。
そのひとつは、工務店の特徴ともいうべき柔軟な対応力です。

柔軟な対応力・・・と言われても、言葉が抽象的過ぎてわかりにくいかもしれませんので、ここはひとつ『施主支給品』を例に挙げてみたいと思います。

施主支給品で多いのはペンダント照明です。
弊社のお施主様でも持ち込む方は多く、雑貨屋さんで見つけてきたり、ネットで探してきたりされるようですね。
ペンダント照明は電源プラグさえ用意されていれば苦も無く取付けられるので、どこの住宅会社でも持ち込みに難色を示すことはないかと思います。

しかし、ちょっと珍しいイレギュラーな持ち込みがあった場合、求められるのはその住宅会社の柔軟性となります。


野物の梁



一時期多かったもののひとつとして、野物の梁が挙げられます。
築年数が相当経っている昔の家では、カンナ掛けの仕上げをしていない木材を天井裏で梁として使用していることがあります。
これを新しい家へと組み込むわけですが、たとえ旧家で構造材として使われていたものであっても、同じく構造材として使用するわけにはいきません。
なので、新居では主に玄関のインテリアとして活用することをご提案しています。
和モダンテイストのお家との相性が良さそうな持ち込み品です。


床柱



旧家からの継承ということで言えば、床柱を持ち込みするケースもあります。
今の家でこそレアですが、昔は床の間を備えた立派な和室があるお家が多くありました。
そんな和室ではこれまた立派な床柱が使われており、解体工事の際にこれをキレイに残しておいて再利用したのがこちらの例です。
昔の家と今の家とでは天井高が異なるため、野物の梁のときと同様、床柱は床柱として使用せず、カウンターの脚や玄関のインテリアとしてカタチを変えて継承させています。


カウンター



ちょっと珍しいところではカウンターの持ち込みなんてのもありました。
このカウンターは元々はちゃぶ台として使っていたもののようで、一枚板のちゃぶ台であった為、脚を外した天板部分を飾り棚の寸法にカットし、キレイに研磨して採り入れました。


工務店の柔軟性が活きるのは、なにも旧家からの継承ばかりではありません。


製材屋さんからもらった柱



こちらのお宅では、ご実家で保管していた柱を組み込みました。
近くの製材屋さんからもらったもののようで、もらったはいいものの、なかなか使用する機会が無かったんだとか。
これも構造用として計算することは出来ませんので、インテリアとして採り入れています。


コレクションボックス



これらのコレクションボックスは雑貨屋さんで見つけてきました。
そもそもは置き型の商品でしたが、ちょうど壁の厚みにピッタリだったので、大工さんに加工してもらいながら壁に埋め込みました。


ステンドグラス



ステンドグラスを組み込んだこともあります。
このステンドグラスは両方とも市販のものではなく、新築工事に合わせて同時進行で製作したものです。
掛川市の工房で製作していたステンドグラスを完成と同時に現場に持ち込み、それに合わせる枠を大工さんが製作し建物の壁へと取付けました。


結婚式のブーケ



お施主様にとっては正に唯一無二の持ち込み品・・・結婚式のブーケです。
左の写真ではブーケがピッタリと収まるサイズのニッチを用意し、右の写真の施工例ではブーケそのものを建物の壁の中に埋め込んで一体化させています。


ドアノブ





ドアノブの持ち込みなんて例もあって、上の写真の左右のドアをよく見てみると、ドアノブが違っているのが分かりますよね。
扉は両方ともウッドワン製のもので、左の黒いドアノブが正規品となります。
このケースでは玄関ホールからリビングへと続くドアのノブを交換。
ドアノブはお施主様が浜松市のカーテン屋さんで見つけてきました。


これらの持ち込みのパターンは、ペンダント照明のようにただ単純に電源プラグに差し込めば済むようなものではありません。
工程と擦り合わせた持ち込みのタイミングも重要となってきますし、どのように取り付けるかという納め方の検討も必要になってきます。
私もハウスメーカー勤めをしていたことがあるからわかるのですが、ハウスメーカーはイレギュラーを嫌います。
そういうものに対応できるのは、工務店ならではの柔軟性があればこそです。

決められた内装、決められた設備・・・住宅会社が推奨する仕様に従って建てればコーディネートで失敗することはないでしょうし、そういう建て方ももちろん悪くはありませんが、思い出のものやこだわりの品を採り入れたいときには、工務店の柔軟な対応力に頼ってみるのも悪くないかと思います。

この記事の作成者

工務アシスタント 栗田 和

宅地建物取引士
お客様に楽しく快適な住まいを維持してもらえるよう、フォローやメンテナンスなどお手伝いをさせていただきます!

より詳しい内容はこちらをクリックしてご覧ください。