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突然ですが、皆さんはどこまでご存じですか?

2025年4月以降に工事が始まるすべての住宅新築工事を対象に義務化がされる省エネ基準の話。

何が義務化になるのか?
 『住宅における省エネ基準へ適合すること。』が義務化されます。
  言い方を変えるなら、断熱性能が等級4以上のお家を作ることが義務化。
  今日現在既にして、等級4を下回る住宅は作ってはいけないと法で整備されているのです。
  ちなみに、実施は2025年4月より。

これにより住宅を建てるお施主さんにとってどんな得があるの?
そもそも国は何でそんなことするの?
何となく聞いたことはあるけど、よくわからないって方にわかりやすく
全2回に分けてご紹介!今回は第1回目。

2025年の省エネ基準への適合義務化。

背景には2050年のカーボンニュートラル

カーボンニュートラルを直訳すると…。
炭素を意味する「カーボン」を「ニュートラル(中立)」の状態にする。
つまり、カーボンニュートラルとは温室効果ガスの排出を実質ゼロにする取り組みであり
2015年パリ協定で採決され、120以上の国と地域が掲げた目標なのです。

日本においても、建物の建材の製造→建築→使用→解体と言ったサイクルのなかで二酸化炭素をはじめ多くの温室効果ガスを排出しています。

そこで国は、これまで住宅を建築するお施主さんご自身に決定権があった省エネ性能に対して
一定の義務を設けることにしたのです。未来の環境を守っていくために。
2025年の省エネ基準の義務化はその一歩であると言えます。

なぜカーボンニュートラル

簡単に言うならば、気候危機を回避するためです。
世界の平均気温は、2020年時点で工業化される前(1850~1900年)と比べると既に約1.1℃の上昇。このままの状況が続けば更なる気温上昇が予測されています。

近年での国内外における猛暑や豪雨と言った様々な気象災害。その要因に気温の上昇が上げられます。私の生活の中でも、農林水産業、水資源、自然災害、健康、経済活動等への影響が指摘されている中、未来を見据え、私たち全ての生き物の生活基盤を揺るがしかねない気候危機を今のうちから回避する。

余談ですが…
SDGsの17の目標の内、直接カーボンニュートラルと関係するのは目標07:『エネルギーを
みんなにそしてクリーンに』目標13:『気候変動に具体的な対策を』の2点かもしれませんが
地球の温暖化や温暖化による自然災害は農林水産業における収穫量や品質の低下を招くことも。
そうなれば目標01:『貧困をなくそう』や目標02:『飢餓をゼロに』にも影響を及ぼすかも。

私が思うには、カーボンニュートラルへの取り組みはSDGsのテーマに欠くことが出来ないものなっているようです。


等級4とはどの程度の性能なのか

国は、省エネ等級を評価する基準として…
石油や石炭などの一次消費エネルギーの消費を抑える対策に応じて1~6段階。
屋根や外壁と言った室内と外とを仕切る部分を意味する外皮性能に応じて1~7段階にそれぞれ分類している。

等級4に対する基準は以下の通り
□断熱等によって外皮から大きく熱損失を減らす対策をしている。
□高性能な省エネ設備により石油・石炭などの一次エネルギーの消費量を抑える対策をしている。



  
これらの対策が達成できているかどうかの根拠を数値でわかりやすく表す時に用いられるのがUa値。
例えば下の図より。静岡県浜松市は6地域。
等級4に該当する(下の図より①の建築物省エネ法)にはUa値0.87を下回る数値を必要とします。

下の図②のZEHロードマップは、等級4の一つ上に分類される等級5に該当します。
この時の値が0.60。つまりZEHのお家は等級5以上。Ua値で0.60を下回るお宅です。

ちなみにUa値とは…
外皮平均熱還流率のことで単位はW/㎡k。どのくらいの熱量が家の外に逃げやすいのかを表す数値。




初回はここまでと致します。
お施主様、お一方お一方が環境に配慮する役割を担う時代です。
ご自身が家づくりを通して社会に貢献する内容。少しはご理解いただけたでしょうか?

次回は等級4あるいは、等級5以上のお宅をつくるメリット等をご紹介予定。
ちなみに、ほっと住まいるが作る新築のお宅はUa値0.60を下回る数値です。

この記事の作成者

石崎 恭一

住宅アドバイザー 石崎 恭一

2級建築士・宅地建物取引士・
ファイナンシャルプランナー2級
私たちの仕事は家をつくることを通して、お客様に心からのおもてなしを
することにあります。
1つ1つのお仕事に丁寧に向き合い、お気持ちに沿った家の設計やサポートに努めます!

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