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こんにちは。浜松市の工務店、ほっと住まいるの栗田です。

家の仕様を決めていくのに際して、モデルハウスや実際に建っている家を見学するのは今も昔も非常に有効な手段です。
また、最近ではインスタなどからアイデアをもらったりしている方も多くいらっしゃるようですね。

その際に、トイレの壁紙はモデルハウスと同じ色合いのしよう・・・だとか、インスタで見たペンダント照明をダイニングで採用しよう・・・だとか、割と目立つところに注目しがちです。

床や壁の色に素材、建具のデザインなどなど・・・そういった目に付きやすい大きなポイントを押さえていけば、理想の家が出来ていくことと思います。

しかしながら、注文住宅の打ち合わせにおいては普段は気にしないような細かなところまでいろんなことを決めていくこととなり、その細部の仕様決めが意外と家の印象をガラッと変えてしまいます。

そんな細部の仕様の例を実例を踏まえてご紹介します。


巾木・廻り縁


巾木と廻り縁はいずれも見切り材で、床と壁との見切りに使用するものを巾木、天井と壁との見切りに使用するものを廻り縁と呼んでいます。
左の画像のお家では巾木と廻り縁にLIXILのクリエペール色(木目色)を使用しており、右の画像のお家ではプレシャスホワイトを使用しています。
どちらのお家も床はカバザクラで、クリエペールとカバザクラは色が近いので巾木はそんなに主張していません。
でも・・・壁と天井が白い場合、その見切りにクリエパールの廻り縁を使うと、結構な存在感となります。

木目を感じさせる内装が好みであれば色付きの見切り材が有効ですが、最近はホワイト色でなるべく見切りを目立たせないケースが主流のようです。

ちなみに、世の中では巾木や廻り縁をそもそも設置しないという施工方法もあるようですが、シラス塗り壁+クロス天井のように素材が異なる場合には廻り縁は必要ですし、床の掃除をするときに掃除機が壁にガンガン当たることを鑑みると巾木も必要であると考え、設置するようにしています。
(壁も天井もクロスの仕上がりであれば、廻り縁は特に必要ありません。)


サッシ枠・建具枠


続いて紹介するのはサッシや建具などの『枠』。
サッシや建具は『本体+枠』という組み合わせになっていて、本体を選ぶ際に枠の色についても検討しなければなりません。

・・・といっても、サッシに関しては枠は本体と同色にするのが一般的で、サッシ本体がホワイトなら枠もホワイトに、サッシ本体がクリエペールなら枠もクリエペールとなります。

・・・なので、サッシは枠選びというよりは、サッシ本体のカラーリングによって内装の雰囲気に違いが出てくることとなり、巾木や廻り縁のときと同様、壁に近づけてホワイトを選ぶか、サッシの存在感を出すために木目色を選ぶか判断が分かれます。
これも最近の傾向を見てみると、サッシの色を目立たせないホワイトが主流のようですね。

一方で、建具枠に関しても『建具同色』か『ホワイト』かの選択肢がありますが、目立つ目立たせたないの意味合いが巾木や廻り縁、サッシのときとは少し異なります。

コチラの画像・・・左の建具枠は建具同色、右の建具枠はホワイトとなっています。
枠を建具同色にすると、より一体感を感じやすいものの、ホワイトであってもそれほど違和感は感じません。

ただ・・・これは開き戸の場合で、これが引き戸となると・・・・・・

・・・白い壁に対して建具枠が結構目立つ結果となります。
これを気にするしないは人それぞれですが、気になる方は引戸の建具枠は注意して打合せしなければなりませんね。

また・・・・・・

ホワイトの建具枠が目立たないのは壁が白い場合であって、アクセントクロスを用いた場合にはホワイトも目立ちますので、こういったケースでも注意が必要です。


ニッチの形状

ちょっとした物が飾れたり、暮らしにオシャレな彩りを与えてくれるニッチ・・・そんなニッチも形状によって随分と雰囲気が変わってきます。

共に四角いニッチの画像ですが、左のニッチは下部にカウンターを設けて残り三方の凹みを塗り壁で仕上げたもの、右のニッチは四方を枠で囲んだものとなっています。
枠を設けた右のニッチの方が疵には強そうですが、左のニッチはより柔らかさというかナチュラル感というか、そんなものが感じられる可愛らしい仕上がりです。


垂れ壁形状

最近ではウォークインクローゼットやシューズクロークなど収納の入口は、建具を設けずに垂れ壁とすることが多く、その形状により受ける印象が変わってきます。

まずは通常の垂れ壁(左の画像)と垂れ壁無しの開口(右の画像)との比較です。
垂れ壁の真下にロールスクリーンによる目隠しをするのであれば、オーソドックスな垂れ壁が一番向いています。
垂れ壁無しの場合もロールスクリーンの取付は可能ですが、天井までの高さが高い分だけ生地も余分に掛かりますし、収納の奥までよく見通したい方に向いているかもしれません。

続いて・・・・・・

・・・こちらは三角の垂れ壁。
左の画像は木枠を設けてあり、右の画像は同じ三角垂れ壁でも枠無しのパターンです。
木枠の有る無しで見た目ももちろん違ってきますが、たとえば寝室を塗り壁、収納をクロスで仕上げてある場合だったり、クロスはクロスでも寝室と収納とで柄を変えてある場合だったり、そんなときは木枠を回してあげた方がキレイに納まります。

それから・・・・・・

・・・アール形状の垂れ壁も人気がありますね。
左のアーチ垂れ壁は可愛らしい雰囲気のお家に凄くマッチしますし、右の扇形の垂れ壁は床の間なんかで使用するとちょっとしたこだわりが感じられます。


階段


階段は実際に足で踏む部分の『踏板』、立ち上がり部分の『蹴込板』、壁との取り合いに用いる斜めの『側板』という部材で構成されていて、蹴込板と側板は踏板同色にするかホワイトにするか選択できます。
上の画像でもホワイトを挟み込むことで雰囲気がガラッと変わるのが判りますね。

あと・・・階段と言えば手摺りも色決めを行います。
手摺りは、手摺り本体と取付金具を組み合わせるので、たとえば・・・・・・

(左の画像)手摺り:ホワイト/金具:ブラック(右の画像)手摺り:ブラック/金具:ホワイト



(左の画像)手摺り:ホワイト/金具:ホワイト(右の画像)手摺り:ブラック/金具:ブラック



(左の画像)手摺り:木目/金具:シルバー(右の画像)手摺り:木目/金具:ブラック

・・・このように、組み合わせ次第で色々なパターンが生まれます。


まとめ

巾木・廻り縁・建具枠などなど・・・今回ご紹介したこのような部分は、細か過ぎてあまり気にしないような部分なのかもしれません。
実際、お客様と打ち合わせをしていて『モデルハウスの吹抜、イイ感じだったね。』、『見学会で見た造作の洗面化粧台のタイル、使ってみたいな。』・・・といった感想を聞くことはあっても、『巾木と廻り縁はあの家と一緒にしようか。』・・・というような意見が出ることはまずありませんからね。
そのくらい、ほとんどの方が気にも留めていないようなところではあるのですが、見方を変えれば、それは気にならないくらい馴染んでいるということ。
普段気にならないところが悪目立ちしてしまうと、それだけで全体の雰囲気が台無しになってしまうことだってありますから、『そんな細かいこと・・・』なんて言わずに細部までちゃんとこだわって仕様決めしたいものですね。





この記事の作成者

工務アシスタント 栗田 和

宅地建物取引士
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